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小学校受験の倍率学校が公式に公表している9校の志願者数と推移、倍率の数え方

解説出典の確認日 2026年10月18日

倍率(ばいりつ)とは、ある学校を受けたい人の数が、その学校に入れる人の数の何倍かを表した数字です。ただし、小学校受験では受けた人や合格した人の数を公式に出していない学校が多く、ネットで見かける倍率には、学校ではなく幼児教室や情報サイトが集めた数字をもとにしたものが多くあります。

結論

  • 学校一覧に載せている109校のうち、学校の公式サイトで志願者数(願書を出した人の数)を確かめられたのは9校だけです。残りの100校は、公式サイトに数字が見つかりませんでした。
  • 倍率は、何で割るかで大きく変わります。同じ学校の同じ年の入試でも、桐蔭学園小学校の公式の数字では7.8倍と4.8倍の2つの倍率が並んでいます。
  • 何年か並べて見られるのは5校です。1年分の倍率だけを見て「難しい・やさしい」を決めないでください。

この記事の数字は、各校のページの「志願者数・合格者数の推移」にも載せています。志望校の募集人員(入学できる人数)や考査(子どもが受ける試験)の日は、学校一覧から学校のページを開いて確かめてください。

公式に志願者数を出している9校(最新の年度)

志願者数を学校の公式サイトに載せている9校の、いちばん新しい年度の数字です。表は2026年度の数字で、※の2校だけは2027年度の第1回の数字です。

年度は子どもが入学する年で、考査はその前の年の秋に行われています。

学校 志願者 合格者
慶應幼稚舎 1,438名 公表なし
慶應横浜初等部 1,364名 108名
早稲田実業 1,205名 123名
成城学園 387名 公表なし
森村学園 572名 159名
桐蔭学園 547名 108名
西武学園文理 671名 544名
開智所沢※ 664名 314名
開智総合部※ 458名 303名

表に倍率の列を入れていないのは、学校によって倍率を書いているかどうかも、何で割っているかも違うからです。各校のページの推移の表では、学校が書いた倍率と、志願者数を合格者数で割って計算した値を、区別して載せています。

数字の名前も学校ごとに少しずつ違います。たとえば早稲田実業・森村学園・西武学園文理は「出願者数」、ほかの学校は「志願者数」と書いています。

2026年10月18日の時点で2027年度の数字を出しているのは、9月に第1回の入試を行った開智の2校だけです。

年度ごとの志願者数の移り変わり

公式サイトで2年度分以上の数字を並べて見られるのは、5校です。そのうち3校の志願者数を年度ごとに並べると、次のようになります。「—」は、公式サイトにその年度の数字が載っていないところです。

年度 慶應幼稚舎 成城学園 森村学園
2022年度 — 382名 —
2023年度 — 430名 538名
2024年度 1,532名 371名 575名
2025年度 1,600名 366名 545名
2026年度 1,438名 387名 572名

慶應義塾幼稚舎の志願者は、2025年度の1,600名から、2026年度は1,438名に減りました。成城学園と森村学園は、年によって増えたり減ったりしていて、どちらか一方に動き続けてはいません。

森村学園の公式のページは「2025年10月実施」のように考査の月で書いているので、ここでは次の年の4月に入学する年度に直して並べています。

開智の2校は、9月の第1回と11月の第2回に分けて入試をしています。年度ごとに比べやすい第1回の志願者数を並べると、次のとおりです。

開智所沢小学校の第1回の志願者数(学校公式の入試結果から)
2024年度355名
2025年度587名
2026年度665名
2027年度664名

開智小学校(総合部)の第1回の志願者数は、2023年度が258名、2024年度から2026年度が344名・385名・428名で、2027年度は458名でした。

併願(2つ以上の学校に願書を出すこと)が多いと、志願者数は実際に受験する子どもの数より大きく見えます。ほかの学校と重ならない考査の日の選び方は、2027年度の小学校受験の日程と併願の組み方で説明しています。

倍率の3つの数え方

「倍率」とひとことで言っても、何を何で割るかで、3つの数え方があります。ネットの記事ごとに同じ学校の倍率が違うのは、多くの場合、割る数が違うからです。

倍率の3つの数え方

志願者 ÷ 募集人員

  • 願書を出した人が、入れる人数の何倍か
  • 桐蔭学園の「志願倍率」、成城学園の「倍率(目安)」がこの形

志願者 ÷ 合格者

  • 願書を出した人の何人に1人が合格したか
  • 学校が倍率を書いていないとき、学校のページではこの形で計算

受験者 ÷ 合格者

  • 当日受けた人の何人に1人が合格したか
  • 桐蔭学園の「実質倍率」がこの形

桐蔭学園小学校は、同じ2026年度の入試について、1つめと3つめの倍率を両方とも公式に出しています。

桐蔭学園小学校の2026年度入試(学校公式の入試情報から)
志願倍率:志願者547名 ÷ 定員70名
7.8倍
実質倍率:受験者523名 ÷ 合格者108名
4.8倍

※ どちらも学校が書いている数字です。同じ入試でも、割る数を変えると倍率は大きく違います。

※ この年の合格者は、定員より多い人数でした。合格者と定員は、同じ数とは限りません。

成城学園初等学校の公式のよくある質問では、倍率を「志願者数(男女計)から算出した目安」として、2026年度は5.7倍と書いています。定員は68名なので、志願者数を定員で割った数え方です。

願書を出した人と、当日受けた人と、合格した人

志願者と受験者と合格者は、それぞれ違う数です。早稲田実業学校初等部は、出願から最終合格までの人数を公式に出しています。

早稲田実業学校初等部の2026年度入試(学校公式の入試結果から)
出願者1,205名
受験者1,017名
1次合格者183名
最終合格者123名

願書を出しても、当日受けない子どもがいます。なので、志願者で割った倍率は、受験者で割った倍率より高くなります。

早稲田実業のように考査が2回ある学校では、1回目の考査に通った人(1次合格者)と、最後に合格した人(最終合格者)の数も違います。「合格者」が、どちらの数なのかも確かめてください。

公表していない学校が多い

学校一覧の109校のうち100校は、公式サイトの入試のページを見ても、志願者数・合格者数が見つかりませんでした。私立の学校の多くは、公式サイトに募集人員だけを書いています。

国立の学校で、公式サイトで志願者数を確かめられた学校はありません。たとえば東京学芸大学附属小金井小学校は、令和9年度の募集についての公示で、調査の内容や結果についての問い合わせには答えないと書いています。

国立の学校の抽選(くじで受験する人数をしぼること)と検査の流れは、国立小学校の受験で説明しています。

公式の数字が無い学校についても、ネットで倍率を見かけることがあります。ただし、それは学校が出した数字ではないので、ここでは載せていません。

今年の数字はいつ出るか

2027年度(2026年秋の考査)の数字は、開智の2校が9月の第1回の結果をすでに出しています。ほかの7校の2027年度の数字は、2026年10月18日の時点では、まだ公式サイトに出ていません。

学校の公式サイトの入試のページは、毎日自動で見ています。ページが変わった日は、各校のページの「公式ページの更新」の欄に日付が出ます。

今日やること

  1. 1志望校の数字を確かめる学校一覧から学校のページを開き、「志願者数・合格者数の推移」があるかを見る
  2. 2割る数を確かめるネットで見た倍率が、募集人員・合格者・受験者のどれで割った数字かを確かめる
  3. 3日程で組み合わせを考える倍率だけで決めず、併願カレンダーで考査の日が重ならない学校を探す

Sources / 出典