小学校受験とは、私立や国立の小学校に入るために、年長の秋に子どもが試験を受けることです。この試験を、小学校受験の世界では「考査」と呼びます。学校ごとに日程が決まっていて、申し込みの締め切りも、合格のあとの手続きの締め切りも短いので、1年の流れを先に知っておくと慌てずにすみます。
結論
- 首都圏の私立・国立小学校の考査は、2026年の11月に始まる学校が一番多いです。学校データで日程が分かる103校のうち、47校が11月です。
- 埼玉は9月、千葉と神奈川は10月に始まる学校が多く、東京は11月1日から数日のうちに集中します。11月1日に考査がある学校は33校です。
- 年中の秋に考え始めると、翌年の5〜7月の学校説明会、9〜10月の出願、11月の考査という1年の流れに乗れます。
受けたい学校の考査日がどう重なるかは、併願カレンダーで学校を選ぶと日付順に並べて確かめられます。学校ごとの日程と出典は学校一覧の各校のページにあります。
2027年度に受験する子(年中・年長の数え方)
「2027年度」の受験とは、2027年4月に小学校へ入学するための受験のことで、試験そのものは2026年の秋に行われます。小学校に入るのは、満6歳になった日の翌日から見て最初の学年の初め、つまり4月1日からと国の決まりで定められています。なので、2027年4月に入学するのは2020年4月2日から2021年4月1日までに生まれた子です。学校の募集要項(学校が出す受験の案内)にも、受験できる子の生まれた期間として同じ日付が書かれています。
| 入学する時期 | 生まれた期間 | 考査を受ける時期 |
|---|---|---|
| 2027年4月 | 2020年4月2日〜2021年4月1日 | 2026年の秋 |
| 2028年4月 | 2021年4月2日〜2022年4月1日 | 2027年の秋 |
幼稚園や保育園での「年長」は、翌年の4月に小学校へ入る学年のことです。2026年10月の時点で年長なら、考査は目の前の11月前後にあります。年中なら考査は2027年の秋なので、ここから約1年の準備期間があります。
年中の秋から考査までの1年
学校説明会(学校が保護者向けに教育の方針や受験の方法を話す会)や公開行事は、年長の春から夏に集まっています。学校データで説明会・公開行事の記載がある94校のうち、5月〜7月の日程がある学校は50校、9月の日程がある学校は38校です。願書(入学を申し込む書類)の配布を4月から始める学校もあり、たとえば玉川学園小学部は2027年度の願書配布を2026年4月13日から始めています。
| 時期 | 子どもの学年 | あること |
|---|---|---|
| 10〜12月 | 年中 | 学校を知る。公開行事に行く |
| 1〜3月 | 年中 | 次の年度の説明会の日程を調べる |
| 4〜7月 | 年長 | 学校説明会・公開授業。願書の配布 |
| 8月 | 年長 | 埼玉の一部は出願が始まる |
| 9〜10月 | 年長 | 出願。面接を先に行う学校は面接 |
| 11月 | 年長 | 考査。合格発表。入学手続き |
| 12〜1月 | 年長 | 国立の検査・抽選。2回目以降の入試 |
| 1〜3月 | 年長 | 市区町村への届け出。入学の説明会 |
出願(願書を学校に出すこと)の時期は都県で差があります。たとえば埼玉県のさとえ学園小学校は、2027年度は8月19日からインターネット出願が始まります。東京の学校の出願は9月から10月初めに集まっていて、白百合学園小学校の2027年度の出願期間は9月24日10時〜10月2日23時59分(インターネット)です。
2027年度(2026年秋)の考査が始まる月
学校データで2027年度の日程が分かる103校について、考査・面接・抽選のうち最初の日がある月を数えました。母数は、学校公式の原文と照合が済んで詳しい項目を掲載している109校のうち、日程を起こせている学校です。
| 都県 | 学校数 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 埼玉県 | 6校 | 1校 | 4校 | 0校 | 1校 | 0校 |
| 千葉県 | 10校 | 0校 | 0校 | 8校 | 1校 | 1校 |
| 東京都 | 57校 | 0校 | 0校 | 15校 | 42校 | 0校 |
| 神奈川県 | 30校 | 0校 | 5校 | 22校 | 3校 | 0校 |
| 合計 | 103校 | 1校 | 9校 | 45校 | 47校 | 1校 |
この表から言えることは3つです。
- 埼玉の私立は、浦和ルーテル学院が8月の親子同伴面接から始まり、ほかの学校は9月に始まります。国立の埼玉大学附属は11月です。千葉と神奈川の私立は10月に始まる学校が多く、東京の私立の多くは11月です。神奈川で9月に始まる5校は、考査より前の9月に面接を行う学校で、子どもの考査は10月です。
- 神奈川の私立は考査日がそろっています。考査日が分かる28校のうち18校は、第1回やA日程の考査日が10月20日(火)です。神奈川で2校以上受けるなら、第2回・B日程の日程も見て組むことになります。
- 東京の私立で10月に学校へ行く13校は、すべて面接を考査より前の日に行う学校です。子どもの考査そのものは11月に行われます。
- 埼玉の学校を9月に受け、千葉や神奈川を10月に、東京を11月に受けるという組み方は、日程の上では成り立ちます。ただし、面接の日が10月に入る東京の学校を含めるなら、10月の予定が重なりやすくなります。
国立の小学校は私立より遅く、千葉大学附属は12月に始まります。埼玉大学附属は、公示では第一次検査 11月24日(知能の検査・運動能力の検査)が最初の日です(上の表の埼玉県・11月)。東京の国立は10月か11月に抽選があり、子どもの検査は11月下旬から12月です。国立の受け方は国立小学校の受験で説明しています。
学校ごとの日付は併願カレンダーで並べて見られます。考査日が「11月1日〜5日のうち学校が指定する1日」のように幅で書かれている学校は、どの日になるか受験票が届くまで分かりません。
東京は11月1日から数日に集中する
考査日の記載に11月1日が入っている学校は33校です。さらに、東京の私立で考査日が分かる52校のうち、50校は11月1日〜5日のどれかの日に考査があります。なので、東京の私立を2校以上受けるなら、考査日が同じ日に重ならないか、重なったときにどちらを優先するかを出願の前に決めておく必要があります。
東京の学校の2027年度の日程を、白百合学園小学校の募集要項の記載で並べると次のようになります。
面接が考査の2週間ほど前に別の日にあり、合格発表の当日のうちに入学金を納める期限がきます。この形は白百合学園に限りません。聖心女子学院初等科も2027年度は合格発表が11月2日16時〜18時(インターネット)で、入学金を納める期限は11月2日16時〜18時と、発表と同じ時間帯です。学校の募集要項には「時間内に納めないと棄権とみなす」と書かれています。
11月の最初の数日で結果が出ない場合も、受験の機会は残っています。学校へ行く日に12月以降の日がある学校は22校、2027年1月の日がある学校は6校です。私立の2回目・3回目の入試と、国立の検査・抽選がこれにあたります。
出願と合格発表の方法
出願はインターネットで登録する学校が増えていますが、登録だけで終わらない学校が多いことに気をつけてください。出願の記載がある104校のうち、インターネットで手続きする学校は73校です。そのうち33校は、インターネットの登録に加えて、願書などの書類を郵送か持参で出すことになっています。郵送には「消印有効」(締め切りの日の郵便局の日付印があればよい)と「必着」(締め切りの日までに学校へ届いていなければならない)の2つの書き方があるので、自分の学校がどちらかを募集要項で確かめてください。
募集要項の日程欄の見方(例)数字は仮
- ①出願期間9月24日 10:00〜10月2日 23:59(Web)インターネット出願は、締め切りの「時刻」まで見る。日付だけ見て夜に手続きすると間に合わないことがある
- ②書類の郵送10月1日〜3日 消印有効「消印有効」か「必着」かを見る。必着なら、締め切りの前日までに届くように出す
- ③考査日11月1日(日) 集合 8:30「集合時刻」と「開始時刻」は別。受験票に書かれた集合時刻で予定を組む
- ④合格発表11月2日(月)13:00 Web発表の方法(Web・郵送・掲示)と、見られる時間帯を見る
- ⑤入学手続11月2日 23:59までに入学金納入入学金を納める期限が発表の当日という学校がある。払い方(クレジット・ペイジー・振込)も先に確かめる
合格発表は、インターネットで見る学校が多数です。発表の記載がある102校のうち、インターネットで知らせる学校は73校、郵送や速達で知らせる学校は15校です。郵送の学校は、届くまでに1〜2日かかるので、次に受ける学校の出願の締め切りと前後しないかを確かめておいてください。
入学手続きの締め切りは学校によって違います。玉川学園小学部の2027年度は、入学手続きの締め切りが第1回 11月9日(郵送・消印有効)で、合格発表から5日後です。白百合学園や聖心女子学院のように発表の当日が期限の学校もあるので、合格したらその日のうちに動ける用意(支払いの方法と、仕事の休み)をしておくと安心です。
合格のあとに市区町村でする手続き
私立や国立の小学校に入ることが決まったら、住んでいる市区町村の教育委員会に届け出ます。これは国の決まり(学校教育法施行令)で定められていて、学校が出す入学承諾書(学校によっては「入学許可証」など)を添えて届け出ます。届け出の方法は市区町村で違い、たとえば目黒区ではオンラインの電子申請か窓口で受け付けています。
この届け出をしておかないと、公立の小学校に入る前提で手続きが進みます。考査の時期と重なって、市区町村から次の2つの案内が届くので、何のための案内かを知っておいてください。
- 1就学時健康診断の案内が届く入学前の健康診断で、11月末まで(遅くとも12月末まで)に行われます。私立・国立に行く予定でも受けられます
- 2入学承諾書を届け出る合格した学校から入学承諾書をもらい、住んでいる市区町村の教育委員会に出します。方法は市区町村のページで確かめます
- 3公立の入学通知の扱い公立小学校の入学日と学校を知らせる通知は1月末までに出されますが、届け出をした子には出ません
就学時健康診断は11月末までに行われる決まりで、考査の直前や直後に案内が届くことになります。私立・国立の受験と関係なく受けられるので、日程が考査と重なるときは、市区町村の案内に書かれた問い合わせ先に別の日にできるかを聞いてください。