首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)の私立・国立小学校で、両親の出席・早生まれ・共働き・きょうだいの4つの論点のどれかに公式の回答がある61校を、原文で分類しました。論点ごとに分母は違います。面接に出る保護者について答えている29校のうち19校は、一人での出席を認めるか、両親がそろわない場合の扱いを明記しています。両親での出席を求め、例外の扱いを記載していない学校は3校です。
結論
- 面接の出席:答えている29校のうち、一人でよいと書く学校が12校、両親が基本で、そろわない場合の扱いを書く学校が7校、「なるべく両親で」と書き一人の場合を記載していない学校が5校、両親での出席を求め例外の扱いを記載していない学校が3校です。考査日の付き添いは別に答える学校があり、6校のうち3校は付き添いを保護者1人と決めています。
- 早生まれ:「判定・採点で月齢を考慮する」と書く学校は34校のうち12校です。これとは別の軸で、月齢でグループを分けて考査をすると書く学校が8校あり、この中に判定で考慮するとも書く学校は0校です。
- 共働き:回答がある14校のうち、合否に触れるのは3校で、3校とも合否に関係ないと書いています。残りの11校は、入学後の送迎・行事・PTA・放課後についてだけ答えています。
判定・採点で考慮すると書く学校(12校)
- カリタス小学校「合否判定の際には考慮しています」
- 桐朋小学校「不利にならないよう統計的な措置をとっています」
- 白百合学園小学校・晃華学園小学校・帝京大学小学校など
範囲を限らず「特に考慮しない」と書く学校(6校)
- 国立学園小学校(「月齢による配慮はあるのでしょうか」に)「ありません」
- 光塩女子学院初等科「特別な考慮はありません」
- 淑徳小学校・トキワ松学園小学校・LCA国際小学校・吉祥寺学園初等部
学校ごとの回答の原文は学校公式のQ&A横断ページで、論点ごとに読めます。面接の形式(親子面接・保護者面接・面接なし)と時間は小学校受験の面接で、面接で聞かれる質問は同じ記事で説明しています。
調べた範囲と分類の決まり
首都圏4都県の私立・国立小学校109校の公式サイトで、入試のQ&A・よくある質問と、募集要項の中の同じ論点の記載を探しました。原文を取れた学校が94校、そのうち、この記事の4つの論点のどれかに回答がある学校が61校です。
これは、2026年11月3日の時点で各校の公式サイトに公開されていた回答の調査です。Q&Aのページには年度が書かれていないものが多く、2027年度入試にそのまま当てはまるかは確かめていません。年度が書かれた資料から取った回答は、森村学園初等部・埼玉大学教育学部附属小学校・聖ドミニコ学園小学校・東京創価小学校・西武学園文理小学校・暁星国際小学校が2027年度、お茶の水女子大学附属小学校が2026年度です。学校ごとの年度はQ&A横断ページで回答に添えています。
回答の分類は、言葉の機械的な一致ではなく、原文を1校ずつ読んで決めました。両親の出席は、面接と考査の日で条件が違う学校があるため、場面ごとに分けました。
| 場面 | 分類 | 決まり | 学校数 |
|---|---|---|---|
| 面接 | 一人でよい | 面接に出る保護者は一人でよいと書く | 12校 |
| 面接 | 両親が基本・例外あり | 両親が基本と書いたうえで、一人で可・事前に連絡など、そろわない場合の扱いを書く | 7校 |
| 面接 | なるべく両親で | 「なるべく」「原則として」「望ましい」と書き、一人の場合の扱いは記載していない | 5校 |
| 面接 | 両親で(例外の記載なし) | 両親での出席を求め、「なるべく」「原則」の言葉も、そろわない場合の扱いも記載していない | 3校 |
| 面接 | 読み取れない | 日程の変更や父母以外の出席についての回答で、両親がそろう必要があるかは書いていない | 2校 |
| 考査日 | 一人と決めている | 考査・検定・検査の日に付き添う保護者を一人と決めている | 3校 |
| 考査日 | 一人でもよい | 考査の日の付き添いは一人でもよいと書く | 2校 |
| 考査日 | 両親が基本・例外あり | 考査の日は両親で、そろわない場合の扱いを書く | 1校 |
| ― | 保護者の面接が無い | 保護者の面接はないと答える | 2校 |
両親の出席について答えている学校は合わせて35校です。精華小学校と関東学院六浦小学校は、面接と考査日の両方に答えているので、両方の場面に入っています。
両親の出席:面接は「一人でよい」と書く学校が多い
面接について「一人でよい」と書く12校のうち7校は、一人で来ても不利にならないことまで書いています。東星学園小学校は「その事により入試に不利となることはありません」、和光小学校・和光鶴川小学校は「それぞれの家庭の状況は合否には一切関係ありません」、東京農業大学稲花小学校は二次の面接について「理由に関するお手紙や電話連絡等も不要です」と答えています。
面接は両親が基本でも、そろわない場合の扱いを書く学校が7校あります。青山学院横浜英和小学校は「やむを得ない場合父母どちらかの保護者との面接をいたします」、聖心女子学院初等科と聖ドミニコ学園小学校は、どちらかが欠席するときは前もって知らせるよう書いています。トキワ松学園小学校は「可能であればご両親揃って」としつつ「必須ではありません」と書いています。
面接に両親での出席を求め、例外の扱いを記載していない3校は、横浜雙葉小学校(「面接は両親および本人と行います」)、暁星国際流山小学校(保護者面接は「ご両親でお越し下さい」)、幕張インターナショナルスクール(校長による両親との英語面接)です。例外を認めないと書いているわけではなく、そろわない場合の扱いが書かれていない、という分類です。森村学園初等部・関東学院小学校・国府台女子学院小学部・東京創価小学校・精華小学校(校長面接)は「なるべく」「望ましい」「原則として」と書き、一人で来る場合のことは書いていません。これらの学校を受けて片方の親が来られない事情があるなら、出願の前に学校へ問い合わせるのが確実です。
両親の出席:考査日の付き添いは別の条件
考査の日の付き添いについて答える学校は6校です。桐朋小学校は控え室が手狭なため考査の日の付き添いを保護者一人としていて、お茶の水女子大学附属小学校(2026年度の資料)と埼玉大学教育学部附属小学校も、検定・検査の日に来る保護者を一人としています。精華小学校は、校長面接を「なるべく両親」としつつ、入学考査の付き添いは「一人でも可」です。清泉小学校は、考査の日に両親がそろわない場合は「子どもを本校に入学させたい理由を簡単に書いてご提出ください」としています。
早生まれ:判定・採点での調整と、グループ分けは別の話
早生まれ・月齢について答えている34校を、2つの軸で分けました。1つめは、判定・採点で月齢を考慮するかです。
| 判定・採点での調整 | 決まり | 学校数 |
|---|---|---|
| 考慮すると書く | 合否の判定・評価・採点で月齢を考慮すると書く | 12校 |
| 特に考慮しないと書く | 月齢についての考慮・配慮・対応を「特にしない」と、範囲を限らずに書く | 6校 |
| 範囲を限って否定する | 加算点・出題内容や採点・評価への影響など、否定する対象を限って書く | 3校 |
| 有利・不利はないとだけ書く | 「生まれ月による有利・不利はない」と書き、判定・採点で考慮するかは書かない | 6校 |
| 書いていない・読み取れない | グループ分けだけを書く、「入学試験で判定」とだけ書く、出題内容の話だけ、入学後のクラス分けの話など | 7校 |
「範囲を限って否定する」学校は、否定している対象がそれぞれ違います。宝仙学園小学校は「早生まれの子どもに加算点を与える等の特別な配慮はしておりません」、東京農業大学稲花小学校は「出題内容や採点等において差をつけることはありません」、開智所沢小学校は「月齢が評価に影響することはありません」と書いています。関東学院小学校の「あくまでも入学試験で判定されます」と、サレジアン国際学園小学校の「出題内容に差をつけることはありません」は、判定で月齢を考慮するかどうかまでは書いていないため、「書いていない・読み取れない」に入れました。
2つめの軸は、考査のグループ分けです。慶應義塾幼稚舎・青山学院初等部・慶應義塾横浜初等部は生年月日順のグループで考査をすると答え、東京農業大学稲花小学校は一次試験で月齢の近い子が同じ試験室・グループになるとしています。暁星小学校は、同じ月齢の集団をつくるために月齢で受験番号を決めると答えています。これらを合わせて、月齢でグループを分けると書く学校は8校です。逆に湘南学園小学校は、月齢順に受験番号やグループを組み替えることはしないとしたうえで、行動観察や面接の様子を月齢に基づいて理解すると答えていて、判定の軸では「考慮すると書く」に入ります。
グループを分ける8校のうち、判定・採点で月齢を考慮するとも書く学校は0校です。グループを分けることと、判定で調整することは、学校の回答の中では別々に書かれています。玉川学園小学部は入試ではなく入学後について、1年生のクラスを誕生日順で分けると答えています。
共働き:答えの多くは入学後の暮らしの話
共働きについて答えている14校のうち、合否に触れているのは清泉小学校・湘南学園小学校・光塩女子学院初等科の3校で、3校とも合否に関係ないと書いています。光塩女子学院初等科は、子どもの急な用事や行事のときに父母のどちらかが動ける体制にしてほしい、と続けています。
残りの11校は、入学後の生活についてだけ答えていて、合否には触れていません。この回答からは、合否への影響があるかないかは分かりません。確認できる事項は、送迎・行事・PTA・放課後の預かりです。シュタイナー学園初等部は原則3年生までの送迎を、お茶の水女子大学附属小学校(2026年度の資料)は入学後しばらくの送迎を求めています。学習院初等科は授業参観や運動会を自由参加と答え、星野学園小学校は土曜日の行事が多いと書いています。新渡戸文化小学校は放課後の施設を夜7時まで開けていると答え、国立音楽大学附属小学校はPTAの役員を卒業までに1度の手伝いにしています。
在校生のきょうだい・卒業生の家族
きょうだい・卒業生の家族について答えている学校は6校です。質問の対象が違うので、分けて数えました。
- 在校生のきょうだい:答えている4校のうち3校が、合否に関係ない・特別な配慮はないと書いています(聖ドミニコ学園小学校「合否には一切関係ありません」、光塩女子学院初等科、白百合学園小学校)。関東学院小学校は兄弟関係の考慮について「あくまでも入学試験で判定されます」とだけ答えています。
- 卒業生の家族:答えている4校のうち3校が、優遇はない・合否に関係ないと書いています(白百合学園小学校「姉妹校を含め、卒業生・在校生に対して特別な配慮はいたしておりません」、青山学院初等部、光塩女子学院初等科)。暁星国際小学校は、卒業生の子・孫を対象にした推薦入試を設けています。
今日やること
- 1Q&Aを読む受ける学校の答えをQ&A横断ページで論点ごとに読む。答えが無い学校は、説明会の質問の時間か電話で聞く
- 2場面を分けて書く面接に出る保護者と、考査の日に付き添う保護者の条件を、学校ごとに別の欄に書く
- 3両親の予定を決める「なるべく両親で」や例外の記載が無い学校で片方が来られないなら、出願の前に学校に伝え方を聞く
- 4早生まれの扱いを書き出す受ける学校ごとに、判定・採点での扱い(考慮する・しない・範囲を限って否定・書いていない)と、グループ分けの有無を2列で書く
- 5入学後の負担を比べる共働きなら、送迎・行事の曜日・放課後の預かりの答えを並べる
回答は学校公式サイトの原文を2026年11月3日に確かめたものです。年度の書かれていない回答もあるので、出願の前に各校の最新のQ&Aと募集要項を読み直してください。