2019年01月29日更新
【判別式】計算方法とD/4の使い時、問題の解き方まで徹底解説!
判別式の計算方法についてみなさんはちゃんと理解していますか?また、判別式を使うとどんなことが分かるか知っていますか?判別式は高校数学・大学受験において欠かせない基礎知識なので、しっかりマスターしておきましょう!

判別式って?

まずは難しいことは考えず、判別式の基本の形を覚えましょう。

続いて、判別式の計算の仕方を例で確認していきます。

$$\begin{align}例えば3x^2+5x-1でしたら\end{align}$$
$$\begin{align}a=3,b=5,c=-1なので、判別式b^2-4acは\end{align}$$
$$\begin{align}5^2-4×3×(-1)=25+12=37\end{align}$$

というように計算できます。


判別式はDを用いて表されることも覚えていおいてくださいね。

Dは判別式の英語表記discriminantの頭文字です。

判別式で分かる2つのこと

判別式の形を見ただけではイメージできないかもしれませんが、判別式を使うと以下の2つのことが分かります。


・二次方程式の実数解の個数

・二次関数のグラフy=f(x)とx軸の交点の数


それぞれ詳しくみていきましょう。

1.二次方程式の実数解の個数

Dが正か負か0かによって、実数解の数が変わっていますね。


なぜこのように言えるかというと、判別式と二次方程式の解の公式が深く関係しているからです。


二次方程式の解の公式は覚えていますか?


よくよく見ると、ルート(√)のなかが判別式と同じ式になっていますね。


それもそのはず、判別式自体が解の公式のルート内の式からもってきたものだからです。


このことがわかっていれば、先に説明した判別式と実数解の個数の関係が理解できると思います。


つまり、


D>0⇒解の公式のルート部分は実数⇒実数解が2つ。

D=0⇒解の公式のルート部分は0⇒実数解が1つ(重解)。

D<0⇒解の公式のルート部分は虚数⇒実数解が0(虚数解)


ということです。

2.二次関数のグラフy=f(x)とx軸の交点の数

二次関数y=f(x)のグラフとx軸の交点は、y=0のときのxの値を求めれば出ることはわかりますよね?


f(x)=0が実数解2個であれば、y=f(x)とx軸は2点で交わります。

f(x)=0が実数解1個であれば、y=f(x)とx軸は1点で交わります(接点)。

f(x)=0が実数解0個であれば、y=f(x)とx軸は交わりません。


このことと先ほど1で説明した内容を合わせると、判別式Dと二次関数y=f(x)のグラフとx軸の交点の数について、次のように整理できます。


上記の分をグラフで説明すると、こんな感じです。

判別式Dと二次関数のグラフとx軸の交点の数の関係はグラフが絡む二次関数の問題でよく使うので、しっかり判別式Dとグラフとx軸の位置関係をセットで覚えておいてくださいね。

D/4はいつ使う?

さて、ここまで判別式で分かることについて説明してきましたが、判別式に実際に数字を当てはめて計算することはありませんでしたよね?


判別式で重要なのは、判別式が0より大きいか、小さいか、0と同じかという結果だけだからです。


ですので、判別式に数字を当てはめて計算する段階は簡単にできる技を知っておくに越したことはありません。

そこで覚えていただきたいのがD/4の使い時です。

D/4の使い時と計算式はこちら。

D/4を使うとどれだけ計算が簡単になるのか、次の問題を使って比較してみましょう。

【例題】

$$\begin{align}x^2-24x+8=0の実数解の個数を求めてください。\end{align}$$

【解答:Dの場合】

$$\begin{align}D=(-24)^2-4×1×8=576-32=544\end{align}$$

D>0より、実数解は2個。


【解答:D/4の場合】

$$\begin{align}D/4=\left(\frac{24}{2}\right)^2-1×8=144-8=136\end{align}$$

D/4>0ということはD>0なので、実数解は2個。


ご覧のとおり、xの係数が大きい場合にDで計算すると、数が大きくなって計算が大変になってしまいますね。


一方、D/4で計算すると数が小さくなり、計算がずっと簡単になりました。


xの係数が偶数の時はD/4を用いた方が計算しやすくなるので、ミスもしづらくなるということです。

意外とD/4を用いる場面は多いので、判別式を使う問題ではまず二次方程式のxの係数が偶数かどうかを確認するようにしましょう。

判別式を使って問題を解いてみよう

では、判別式に関連する問題を実際に解いていきましょう。


今まで説明した内容を踏まえれば簡単に解けるので、まずは解答を見ずに自力で解いてみてください!

例題(基本)

次の二次方程式の解の個数を求めてください。

$$\begin{align}(1)2x^2-x+9=0\end{align}$$
$$\begin{align}(2)x^2+8x-3=0 \end{align}$$
$$\begin{align}(3)4x^2+12x+9=0\end{align}$$

【解答(1)】

$$\begin{align}2x^2-x+9=0の判別式をDとおくと\end{align}$$
$$\begin{align}D=(-1)^2-4×2×9=1-72=-71\end{align}$$
$$\begin{align}D<0より、実数解をもたない。\end{align}$$

【解答(2)】

$$\begin{align}問題を解く前にxの係数を確認してみてください。\end{align}$$
$$\begin{align}x^2\color{red} {+8x}-3=0\end{align}$$

xの係数が偶数なので、D/4を使って解くことができますね。

$$\begin{align}x^2+8x-3=0 の判別式をDとすると\end{align}$$
$$\begin{align}D/4=\left(\frac{8}{2}\right)^2-1×\left(-3\right)=16+3=19\end{align}$$
$$\begin{align}D/4>0ということはD>0なので、実数解は2個。\end{align}$$

【解答(3)】

(3)もxの係数が偶数なので、D/4を使って解きます。

$$\begin{align}4x^2+12x+9=0の判別式をDとすると\end{align}$$
$$\begin{align}D/4=\left(\frac{12}{2}\right)^2-4×9=36-36=0\end{align}$$
$$\begin{align}D/4=0ということはD=0なので、実数解は1個(重解を持つ)。\end{align}$$

例題(応用1)

次の二次方程式が実数解を持つ定数kの範囲を求めてください。

$$\begin{align}2x^-9x+k-5=0\end{align}$$

【解答】

二次方程式が実数解をもつ条件はD>0(実数解が2個)、D=0(実数解が1個)なので、D≧0となるときのkの範囲を求めます。

$$\begin{align}2x^-9x+k-5=0の判別式をDとすると\end{align}$$
$$\begin{align}D=9^2-4×2×(k-5)=81-8k+60=21-8k\end{align}$$
$$\begin{align}D≧0となるときに実数解をもつので\end{align}$$
$$\begin{align}21-8k≧0\end{align}$$
$$\begin{align}-8k≧-21\end{align}$$
$$\begin{align}∴k≦\frac{21}{8}\end{align}$$

この問題のように範囲を求める問題はよく出題されます。


判別式を使えば簡単に求められるので、どこに文字が入っていても慌てずに上記の手順で解けるようにしてくださいね。

例題(応用2)

次の二次方程式の解が重解となる定数kの値を求めてください。

$$\begin{align}kx^2-3kx+7=0\end{align}$$

【解答】

kがx^2とxの係数にありますが、やることは先ほどと変わりません。

二次方程式の解が重解となる条件D>0となるときのkの値を求めます。

$$\begin{align}D=(-3k)^2-k×7=9k^2-7k=k(9k-7)\end{align}$$

D=0となるとき与式の解は重解となるので

$$\begin{align}k(9k-7)=0\end{align}$$
$$\begin{align}この方程式を解くとkの値は\end{align}$$
$$\begin{align}k=0、k=\frac{7}{9}\end{align}$$

となりますが、kはx^2の係数なので、k=0になると与式が二次方程式でなくなってしまいます。


ですので、k=0は答えとはなりません。

$$\begin{align}答えはk=\frac{7}{9}だけとなります。\end{align}$$

今回のようにx^2の係数にある定数が含まれる場合は、定数が0の場合を除外して問題を解くようにしてください。


忘れがちなポイントなので、しっかり覚えておきましょう。

まとめ

判別式は高校数学の最初の方で習うので、忘れていたこともあったのではないでしょうか。


大学入試においては判別式だけで得点をとれるような問題はほとんどありませんが、二次方程式・二次関数の大問には必ずと言っていいほど関わってきます。


しっかり復習して、本記事の内容をしっかりマスターしてください!



この記事の執筆者
スタモ編集部
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