2019年01月06日更新
一次方程式の解き方と例題!移項とは?方程式とは?詳しく解説!
中学生が初めて触れる新しい数学のかたち、それが文字を使った方程式「一次方程式」です。 xなどの耳慣れない表記も多く最初は戸惑ってしまうことも多いかと思います。 本記事では、そんな一次方程式の解き方がわからない、そもそもどんな仕組みで答えを出すの?といった疑問に、基礎から詳しく答えます。

一次方程式の解き方とその例題!移項とは?方程式とは?詳しく解説!

一次方程式とは

一次方程式とは、方程式の形の一つで,式の中に含まれる文字xやyの次数が1である式のことを指します。

一次方程式の特徴として解が必ず1つに定まることが挙げられます。例えば次のような式が一次方程式です。

$$\begin{align}x+3=0 \end{align}$$
$$\begin{align}5x-6=0\end{align}$$
$$\begin{align}2x-1=3x+5\end{align}$$

これらはいずれも(左辺)=0の形に表され、最終的にx=??のかたちに直すことで、xの解を求めることができます。


ところで一次と呼ばれるものはどのような意味があるのでしょうか。実は方程式と呼ばれるものにはいくつか種類があります。

この方程式の一次とはxの次数、つまり◯乗の数が1であるものです。つまり一次方程式とは、

$$\begin{align}ax+b=0\end{align}$$

と表されるものといえます。

この◯次方程式では、丸に入る数に応じて◯乗の数が大きくなり、

$$\begin{align}二次方程式では、ax^2+bx+c=0\end{align}$$
$$\begin{align}三次方程式では、ax^3+bx^2+cx+d=0と表されるものを指します。\end{align}$$

ちなみに複数の文字を使う式は多元一次方程式と呼ばれ、一次方程式の仲間です。これも◯次方程式のときと同様に、◯元に入る数がその式に含まれる文字の数を表します。

例えば二元一次方程式の場合、x+2y=0のような式がこれに当たります。これは一般に連立方程式といい、◯元の◯と同じ数の方程式があれば、解を求めることができます。

移項とは?

はじめに、一次方程式を解く上で何度も使うことになる”移項”のルールを確認しましょう。


移項とは、(右辺)から(左辺)へ、(左辺)から(右辺)へ数字を移動させることを言います。

移項させると移動させた文字には決まってある現象が起こります。

$$\begin{align}2x-1=0、移項させると…2x=1\end{align}$$

このように数字を移動させるとかならず移動させた数字の符号、正の数と負の数が入れ替わります。


なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

これは”数字を移動させると符号が変わる”というルールの前に、実際は”両辺に同じ数字を足したり・引いたり・掛けたり・割ったりしても式の=(イコール)は変わらない”という性質を利用しているのです。

例えば先ほどの2x-1=0を詳しく見ると次のようになります。

$$\begin{align}2x-1=0\end{align}$$
$$\begin{align}2x-1+1=+1\end{align}$$
$$\begin{align}2x=1\end{align}$$

もっと複雑な式ならどうでしょうか、次は5x-13=7x+9でも同じ計算をしてみましょう。

$$\begin{align}5x-13=7x+9\end{align}$$
$$\begin{align}5x-13+13-7x=7x+9+13-7x\end{align}$$
$$\begin{align}5x-7x=9+13\end{align}$$

いかがでしょうか、結果的には数字が移動して正負が入れ替わっているように見えますが、実際の式の中では両辺に同じ数を足したり・引いたりして同じ=(イコール)の数であるようにしているのですね。


このルールは掛け算・割り算を行う際にも同じことが言えます。

$$\begin{align}例えば \frac{1}{2}x=2、\end{align}$$

これを解くためには、一次方程式のルール上x=??のかたちに、つまりxの係数を1の状態に直さなければなりません。

$$\begin{align}つまり、\frac{1}{2}xを1xに直すために\frac{1}{2}に2掛けることになります。 \end{align}$$

そこで先ほどの”両辺に同じ数字を足したり・引いたり・掛けたり・割ったりしても式の=(イコール)は変わらない”という性質が活きてきます。


この性質は”一方の辺にある数を足したり・引いたり・掛けたり・割ったりした場合、もう一方の辺にも同じことをしなければいけない”というルールでもあります。

$$\begin{align}このことからもう一度\frac{1}{2}x=2の式を見てみましょう。\end{align}$$
$$\begin{align}この式をx=??に直すため、(左辺)の\frac{1}{2}xに2を掛けます。\end{align}$$
$$\begin{align}それと同時に、(右辺)である2にも同じ数”2”を掛けなければいけません。\end{align}$$
$$\begin{align}\frac{1}{2}x=2\end{align}$$
$$\begin{align}\frac{1}{2}x×2=2×2\end{align}$$
$$\begin{align}x=4\end{align}$$

これでx=??の値が求まりました。

同じことは割り算でも行われます。

3x+6y=9の場合、これを実際に用いる際には最も簡単な係数にしてから、計算に映るのがベストです。

この式では3,6,9がそれぞれ含まれるため、すべての項が3で割り切れることがわかります。

$$\begin{align}3x+6y=9\end{align}$$
$$\begin{align}(3x+6y)÷3=9÷3\end{align}$$
$$\begin{align}3x÷3+6y÷3=9÷3\end{align}$$
$$\begin{align}x+2y=3\end{align}$$

より各項の係数が小さな値になるように式を変形させることができました。

なおこのルールは、(右辺)と(左辺)それぞれにおこなわなければならないため、計算を行う際には式のすべての数に対して掛け算・割り算しなければなりません。

その点には注意してください。


実際に計算をする際は”数字を移動させるときには符号が逆転する”という理解でも大丈夫なのですが、これは今後計算をする時の大事なルールになるのでぜひ覚えておいてください。

一次方程式の解き方

一次方程式はすべて決まった順番で解くことができます。

その順番は大きく3つ。

STEP1.xなどの文字を含む数字を左辺に移項する。

STEP2.その他の文字を持たない数字を右辺に移項する。

STEP3.右辺・左辺をもっともシンプルな形にまとめた上で、左辺のxの係数が1になるように、両辺に同じ数を割ったり掛けたりする。


この3つのステップで一次方程式に関してはどんな形のものも解くことができるようになります。


計算の例をみながら、実際の解法を理解していきましょう。


$$\begin{align}2x-14=0\end{align}$$

まずはSTEP1.xを含む文字、2xが左辺にあることを確認します。この式では最初から(左辺)=0のかたちになり、xを含む文字は左辺にあります。

STEP2.文字を持たない数字、14を右辺に移項します。

$$\begin{align}2x=14\end{align}$$

このとき、移項が行われると数字の正負が逆転すること(→移項とは)に注意しましょう。

最後にSTEP3.簡単な数にまとまった、(左辺)と(右辺)を、x=??のxの係数が1になるような形に変形します。

今回はxの係数が2のため、両辺を2で割ります。

$$\begin{align}2x=14\end{align}$$
$$\begin{align}2x÷2=14÷2\end{align}$$
$$\begin{align}x=7\end{align}$$

以上でxの値が求まりました。


一次方程式の計算は以上のようにして行います。

ただしここで紹介したものはとても基本的な形です。

実際の問題で出てくるような式について、次は例題を実際に解きながら確認していきましょう。

例題

それでは実際に一次方程式の問題をいくつか解いていきます。


計算問題

問.次の方程式の解をそれぞれ求めよ。

$$\begin{align}(1)3x-16=-5x+8\end{align}$$
$$\begin{align} (2)x=\frac{3}{4}x-\frac{5}{2}\end{align}$$


解答.

$$\begin{align}(1)3x-16=-5x+8 \end{align}$$

この問題では(左辺)(右辺)にそれぞれ、文字xを含む数と文字を持たない数とが散らばっています。

この2つを先ほどの3STEPに沿って整理していきます。

それぞれ移項の際の符号に気をつけて、式を変形させましょう。


STEP1.xなどの文字を含む数字を左辺に移項する。

$$\begin{align}3x+5x-16=8\end{align}$$

同様に文字を持たない数字も移項させます。


STEP2.その他の文字を持たない数字を右辺に移項する。

$$\begin{align}3x+5x=8+16\end{align}$$

最後に移項させた数字をシンプルな形に直し、x=??のかたちに変形しましょう。


STEP3.(左辺)と(右辺)をもっともシンプルな形にまとめた上で、左辺のxの係数が1になるように、両辺に同じ数を割ったり掛けたりする。

$$\begin{align}8x=24\end{align}$$

両辺を8で割って

$$\begin{align}x=3 \end{align}$$
$$\begin{align}(2)x=\frac{3}{4}x-\frac{5}{2}\end{align}$$

(2)も(1)と同じ手順を踏みますが、式に分数が登場しています。この場合、そのまま計算すると計算の手順が非常にめんどくさいです。

そのため、計算を行う前に、移項のルールの項目で説明した”両辺に同じ数字を足したり・引いたり・掛けたり・割ったりしても式の=(イコール)は変わらない”という性質を使って、この一次方程式をより簡単な式に直してみましょう。

$$\begin{align}x=\frac{3}{4}x-\frac{5}{2}\end{align}$$

この分数がなくなれば(1)と同じような形の式になります。

そこで両辺に同じ数を掛けて、この分数を整数に直しましょう。

式上の分数を持つ数はいずれも分母に4,2をもちます。

そこで4,2の最大公約数”4”を両辺に掛けます。

$$\begin{align}x=\frac{3}{4}x-\frac{5}{2}\end{align}$$
$$\begin{align}4x=4(\frac{3}{4}x-\frac{5}{2})\end{align}$$
$$\begin{align}4x=4×\frac{3}{4}x-4×\frac{5}{2}\end{align}$$
$$\begin{align}4x=3x-10\end{align}$$

両辺が(1)と同じような簡単な数で表されました。

ここから(1)と同じ手順で3STEPをつかって、問題をといていきます。


STEP1.xなどの文字を含む数字を左辺に移項する。

$$\begin{align}4x=3x-10\end{align}$$
$$\begin{align}4x-3x=-10\end{align}$$

本来はSTEP2、STEP3が必要ですが、

これを計算するとそのままxの値が定まります。

$$\begin{align}4x-3x=-10\end{align}$$
$$\begin{align}x=-10\end{align}$$

まとめ

今回は一次方程式の解き方と例題について紹介しました。一次方程式は中学・高校と数学を勉強する中で一番の核になる部分です。

積極的に練習問題を解いて、一次方程式をすばやく求められるように計算になれていきましょう!

この記事の執筆者
スタモ編集部
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