2019年02月08日更新
反比例について徹底解説!基礎からからグラフの描き方まで初学者にもわかりやすく解説します
「反比例って苦手だったな…」「反比例のグラフの描き方忘れちゃった!」「日常生活で反比例の関係にあるものって?」本記事では反比例が苦手な方に向けて、今さら聞けない基本から徹底的に解説していきます。

反比例って…?

「反」比例という文字から分かるとおり、比例の反対が反比例です。


まず、比例について確認していきましょう。


比例を言葉で表すと、

『2つの数の比が定数であること』


2つの数をx,yとおいて式で表すと、

$$\begin{align}y=k×x\end{align}$$

(kは0でない定数:比例定数)


k=1の場合の式をグラフで表すと、

xが2倍、3倍と増加するにつれ、yも2倍、3倍と増加しています。


では、反比例はどうでしょうか。


反比例を言葉で表すと、

『2つの数の積が定数であること』


2つの数をx,yとおいて式で表すと、

$$\begin{align}y=k×\frac{1}{x}\end{align}$$

(k:比例定数)


k=1の場合の式をグラフで表すと、

xが2倍、3倍と増加するにつれ、yは1/2倍、1/3倍と減少しています。


ここまでの説明で、反比例が比例の反比例だということがお分かりいただけたでしょうか?


続いて、反比例のグラフの描き方をみていきましょう。

反比例のグラフの描き方

ここでは例として、以下の反比例式をグラフに描いていきます。

$$\begin{align}y=\frac{2}{x}…☆\end{align}$$

グラフは数式☆が成り立つx,yの値をとるように描かなければなりません。


☆がとる値はxに具体的な数字を代入して求めていきます。

次に、それぞれのxy座標を座標平面上に書きます。

(グラフ上の番号は表の番号と対応しています。)

あとは座標どうしをカーブを描くように線でつなげていくだけです。

線を描くときはx軸、y軸に交わらないように注意しましょう。


反比例のグラフはx軸、y軸に限りなく近づいていきますが、どこまで伸ばしても交わることはありません。


x軸に交わるということは☆がy=0をとるということですが、☆はy=0のときxにどんな値をいれても等号が成り立たないからです。

$$\begin{align}0≠\frac{2}{x}\end{align}$$

y=0となるxは存在しないから、y=0となるx軸と☆は交わらないということですね。

おなじように、x=0となるy軸と☆は交わりません。


また、反比例のグラフは必ず「原点(0,0)に関して対称」となります。

比例定数とグラフの関係

反比例のグラフは比例定数によってグラフの描き方がわかります。

ここでは比例定数が正の場合と負の場合の特徴を整理してみました。

①比例定数が正の場合

比例定数が正の場合、定数が大きくなれば大きくなるほどグラフは原点から離れていき、カーブはゆるやかになります。


比例定数k=1、k=5、k=10のグラフを比較してみましょう。

ご覧のとおり、比例定数k=1のグラフよりもk=5、k=10のグラフのほうが原点から離れた位置にあり、カーブはゆるやかですね。

②比例定数が負の場合

比例定数が負の場合、定数が小さくなれば小さくなるほどグラフは原点から離れていき、カーブはゆるやかになります。


比例定数k=-1、k=-5、k=-10のグラフを比較してみましょう。

比例定数k=-1のグラフよりもk=-5、k=-10のグラフのほうが原点から離れた位置にあり、カーブはゆるやかです。


また、比例定数の大きさ(絶対値)が同じ正の反比例グラフと負の反比例グラフの位置関係は「x軸またはy軸に関して対称」となります。

【高校受験レベル】反比例の問題を解いてみよう

では、反比例の問題を実際に解いていきましょう。

高校生の方は復習のつもりでチャレンジしてみてくださいね!

問題(基本)

【問題】

yはxに反比例し、x=3のときy=-1/2である。

x=9のときのyの値を求めよ。


【解き方&解説】

反比例の関係にある2つの数の積は一定なので、x,yについて次の式が成り立ちます。

$$\begin{align}xy=k…☆ (k≠0)\end{align}$$

この式にx=3、y=-1/2を代入すると

$$\begin{align}3\times(-\frac{1}{2})=k\end{align}$$
$$\begin{align}∴k=-\frac{3}{2}\end{align}$$

kは反比例の比例定数ですね。

☆の両辺をxで割って、計算しやすい形にかえます。

$$\begin{align}y=-\frac{3}{2}\cdot \frac{1}{x}\end{align}$$

x = 9を代入するとyの値が求められるので

$$\begin{align}y=-\frac{3}{2}\cdot \frac{1}{9}=-\frac{1}{6}\end{align}$$

解答は以上です。


今回のように「yはxに反比例…」と書かれていたら、まっさきに☆の式を書いておくといいですよ!

問題(応用)

【問題】

180人全員に1人につき3枚のプリントを渡すため、毎秒x 枚ずつ印刷できる印刷機Aを使う。全員分を印刷するのにy分かかるという。

(1)xとyの関係を式で表せ。

(2)印刷機Aが毎秒2枚ずつ印刷できるとする。2分以内で全員分を用意したいとき、同じ性能の印刷機は最低あと何台必要か答えよ。


【解き方&解答】

(1)

まず、印刷するプリントの総数を求めます。

180人に3枚ずつ配るので総数は

$$\begin{align}180×3=540\end{align}$$

毎秒x枚ずつ印刷すると、y分後に540枚印刷できるということです。

1分は60秒なので、y分は秒になおすと60y秒です。

したがって、xとyの関係を式で表すと

$$\begin{align}x×60y=540\end{align}$$
$$\begin{align}∴xy=9…(※)\end{align}$$

xとyは反比例の関係にあることが式からわかりますね。


(2)

(※)の式を利用して、2分で全員分を印刷するために必要な時間を出してみましょう。

$$\begin{align}2x=9\end{align}$$
$$\begin{align}∴x=4.5\end{align}$$

つまり、毎秒4.5枚以上印刷することができれば2分以内に全員分を印刷できるということです。


印刷機Aは毎秒2枚印刷できるので、同じ性能の印刷機1台を追加して毎秒4枚、2台追加で毎秒6枚印刷できます。


毎秒4.5枚以上となるのは最低でも2台追加した時なので、答えは「2台」です。


問題文はちょっと難しそうにみえましたが、式の立て方や計算は簡単でしたね。


文章題は慣れが肝心です。

反比例の問題文は特徴があるので、何問か解けば苦手意識はなくなるはずです!

おまけ:日常生活で反比例の関係にある事象

日常生活には反比例の関係にある事象が意外とアチコチにあります。

いくつか例をみていきましょう。


①ケーキを平等に分けるときの「分ける人数」と「1人あたりのケーキの量」

②風呂にお湯をためるときの「水量」と「湯船がいっぱいになるまでの時間」

③自分の家から学校に行くまでの「速さ」と「かかる時間」


①はまるいケーキを想像してください。

分ける人数が2人なら1人あたりのケーキの量は1/2、3人なら1/3、4人なら1/4となりますね。

「分ける人数」が「一人あたりのケーキの量」に反比例しています。


②は蛇口をひねって出るお湯を想像しましょう。

お湯の「水量」を2倍、3倍と増やせば、「湯船がいっぱいになるまでの時間」は1/2、1/3と短くなります。

「水量」が「湯船がいっぱいになるまでの時間」に反比例していますね。


③は遅刻しそうになった時に実感したことがある方もいるかもしれませんが、学校に行くまでの「速さ」が2倍、3倍と速くなれば、「かかる時間」は1/2、1/3と短くなります。

「速さ」が「かかる時間」に反比例しているということです。


身の回りのことについて反比例の関係かどうか考えるときは、「数や量が一定のもの」に対してAが増えた時にBが減っているか考えてみてください。


「数や量が一定のもの」というのは①ではケーキ、②では湯船(の体積)、③では自宅から学校までの距離にあたります。


自分で具体例を探してみると、どういう関係にあるものが反比例か、より一層理解が深まりますよ。

まとめ

ここまで反比例の意味や式、グラフの描き方や問題の解き方についてみてきました。


反比例や小学6年生か中学校1年生で習うため、高校の数学ではほとんど取り扱いません。


しかし、実は物理や化学、生物、公務員試験などでも反比例に関連する問題は出てきます。


苦手意識は早いうちに解消しておいた方がいいので、反比例が苦手な方はもう一度本記事を読み返して、基本をおさらいしなおしてくださいね!

この記事の執筆者
スタモ編集部
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