2019年02月04日更新
切片とは?傾き・2点の座標がわかっている時の求め方、切片の範囲についても解説!
切片とはなんでしょうか。切片とは直線に置いてy軸と交わっている点のことを指し、直線の式を求める際に傾きとともに最も大切な要素の一つです。本記事では切片とその求め方について解説します。

切片とは

次の図を見てください、切片とは座標軸上において関数(直線)がy軸で交わっている点を指します。

 

y軸で交わっていることから、y切片という呼ばれ方をすることもあります。反対にy座標0のx軸で交わっている点をx切片と呼ぶこともあります。

 

今回はy軸で交わるy切片に限ってのみ解説します。以降切片という言葉を使った場合、y切片のことを指します。

 

切片の求め方

実際の切片の求め方を見てましょう。

次の図を見てください。

 

この直線はy=x+2のグラフです。この直線の切片はいくつでしょうか。

切片とは直線とy軸が交わっている点、つまりx座標が0になる点でした

よってx=0のとき、切片の値が求まります。

 

$$\begin{align}x=0のとき\end{align}$$
$$\begin{align}y=x+2\end{align}$$
$$\begin{align}y=2\end{align}$$

 

したがって

$$\begin{align}切片 …3\end{align}$$

 

これを一般化して言い換えると、

y=ax+bのグラフで、x=0のとき

 

$$\begin{align}y=a*0+b\end{align}$$
$$\begin{align}y=b\end{align}$$

よって直線の切片は

y=ax+bの式における、+bに当たる部分ということができます。

つまりy=ax+bの式は、傾きaのグラフをbでy軸に接するように(切片)伸ばした直線ということですね。

 

それではここからは実際に切片を使った例題をといてみましょう。

 

例題

(1)  y=5x+2の傾きと切片をそれぞれ求めよ。

(2)傾きが2、点(2,6)を通る直線の切片を求めよ。また式も求めよ。

(3)2点(1,2)(-2,11)を通る直線の切片を求めよ。また式も求めよ。

(4)y=-x+bと2点A(-1,6)とB(-3,2)を結ぶ直線ABがある。このとき直線y=-x+bが線分ABと交わるような切片bの値の範囲を求めよ。

 

[解答]

(1)  y=5x+2の傾きと切片をそれぞれ求めよ。

 

傾きと切片とは、何かを確認しましょう。

傾き・切片はそれぞれy=ax+bにおける、a・bのことでした。

$$\begin{align}→a…傾き b…切片\end{align}$$

 

よってy=5x+2の傾きと切片は

傾き=a=5

切片=b=2

 

したがって傾き5、切片2

 

(2)傾きが2、点(2,6)を通る直線の切片を求めよ。また式も求めよ。

傾き2を、y=ax+bの式に当てはめると

$$\begin{align}y=2x+b\end{align}$$

 

この直線は点(2,6)を通る直線であるため、

それらのx座標、y座標の値をそれぞれこの式に代入します

(2,6)を通るから

$$\begin{align}6=2*2+b\end{align}$$
$$\begin{align}6-4=b\end{align}$$
$$\begin{align}b=2\end{align}$$

 

よって切片bの値は2

求める直線の式はy=2x+2です

 

(3)2点(1,2)(-2,11)を通る直線の切片を求めよ。また式も求めよ。

直線上の2点が明らかになっている場合、直線の式を求めるのに2つの方法があります。この問題ではそれぞれのやり方を2つに分けて解説します。

 

$$\begin{align}A.連立方程式を作って解く\end{align}$$

1つ目は連立方程式を作って解く方法です。まず明らかになっている2点を直線の式の一般式に代入します。

y=ax+bに(1,2)(-2,11)をそれぞれ代入して

$$\begin{align}2=a*1+b\end{align}$$
$$\begin{align}11=a*(-2)+b\end{align}$$

 

この2つの式を比較して文字が一つの式に直します。直線の式の一般式にそのまま代入した場合は、切片bを消したほうが早いことが多いです

$$\begin{align}2=a*1+b\end{align}$$
$$\begin{align}-11=-a*(-2)-b\end{align}$$



$$\begin{align}-9=3a\end{align}$$
$$\begin{align}a=-3\end{align}$$
$$\begin{align}a=-3を2=a*1+bに代入して、\end{align}$$
$$\begin{align}2=(-3)*1+b\end{align}$$
$$\begin{align}b=5\end{align}$$

 

よって切片5

この直線の式は傾きa=-3、切片b=5であるから

y=-3x+5

 

B.増加量を使って解く

もう一つは増加量を使って解く方法です。増加量を使う場合使う数は2点の座標のみです。

$$\begin{align}傾きa=\frac{(yの増加量)}{(xの増加量)}\end{align}$$

まずは上の公式を用いて傾きを求めていきます。

ちなみに増加量とは(x1,y1)(x2,y2)において

x2-x1とy2-y1の値を指します

 

2点(1,2)(-2,11)でx,yそれぞれの増加量は

$$\begin{align}(xの増加量)=1-(-2)\end{align}$$
$$\begin{align}(yの増加量)=2-11\end{align}$$

 

これを公式に当てはめて

$$\begin{align}a=\frac{(yの増加量)}{(xの増加量)}\end{align}$$
$$\begin{align}a=\frac{2-11}{ 1-(-2)}\end{align}$$
$$\begin{align}a=\frac{-9}{3}\end{align}$$
$$\begin{align}a=-3\end{align}$$

よって傾きa=-3

 

これを一般式y=ax+bに当てはめると

$$\begin{align}y=-3x+b\end{align}$$

これに点(1,2)を代入する

$$\begin{align}2=-3*1+b\end{align}$$
$$\begin{align}b=5\end{align}$$

 

よって切片5

この直線の式は傾きa=-3、切片b=5であるから

y=-3x+5

 

計算が複雑になればなるほど、連立方程式で解くのが難しくなるため、できるだけこちらの求め方を覚えて実践できるようにしておきましょう。

 

(4)y=-x+bと2点A(-1,6)とB(-3,2)を結ぶ直線ABがある。このとき直線y=-x+bが線分ABと交わる(両端も含む)ような切片bの値の範囲を求めよ。

 

この問題では傾き-1の直線が、A(-1,6)とB(-3,2)の間で結ばれた直線上で移動する。このときの切片bが最大となる時の値は通る点が最もy軸方向に大きいとき、つまりA(1,6)であり、また切片bが最小となる時の値は最もy軸方向に小さいとき、つまりB(-3,2)のときである。

 

まずは切片bの最大値を求める。

直線の式はy=-x+bであるから、これにA(-1,6)を代入して

$$\begin{align}6=-(-1)+b\end{align}$$
$$\begin{align}b=6-1\end{align}$$
$$\begin{align}b=5\end{align}$$

よって切片bの最大値は5

 

次に切片bの最小値を求める。

同様にy=-x+bにB(-3,2)を代入して

$$\begin{align}2=-(-3)+b\end{align}$$
$$\begin{align}b=2-3\end{align}$$
$$\begin{align}b=-1\end{align}$$

よって切片bの最小値は-1 よって求めるbの範囲は -1≦b≦5

まとめ

ここまで切片の求め方とその例題について解説しました。切片や傾きなどの求め方は直線の式を求める際の基本事項です。しっかりと復習してマスターし、演習問題などでもスラスラと解けるようにしておきましょう。

この記事の執筆者
スタモ編集部
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