2019年02月04日更新
指数法則とは?指数法則の基本から負の数・分数を用いた指数も解説!
指数法則とは何でしょうか。高校までで習った数学では◯乗の数の乗数はかならず正の整数が入り、計算も足し算引き算だけでした。しかし高1・高2でならう指数法則ではさらに高度なルールを習うことになります。今回はそんな指数法則について解説します。

指数法則とは

指数法則の指数とは、数aのn乗(a^n)で表される時の、nのことを指します。

例えば高校以前の数学で習った指数は以下のようなものでした

 

$$\begin{align}a^2+a^2=2a^2 \end{align}$$
$$\begin{align}2a^3-a^3=a^3\end{align}$$

 

このように正の整数で表された◯乗の数の和と差の式がこれまでに習った指数を使った数の計算でした。これに加えて指数同士の積と商累乗や指数に当たる部分が負の数や分数だった場合が今回解説する指数法則です。

 

それでは実際に指数法則のルールを見ていきましょう。

 

指数法則のルール

以下の関係式を指数法則と呼びます。


$$\begin{align}(1) a^m*a^n=a^{m+n}\end{align}$$
$$\begin{align}(2) a^m/a^n=a^{m-n}\end{align}$$
$$\begin{align}(3) (a^m)^n=a^mn\end{align}$$
$$\begin{align}(4) (ab)^n=a^n*b^n\end{align}$$
$$\begin{align}(5) (\frac{a}{b})^n=\frac{a^n}{b^n}\end{align}$$

 

上の式を見ながら実際に問題を解いて、指数法則について考えていきましょう。

$$\begin{align}(1) a^m*a^n=a^{m+n}の式\end{align}$$
$$\begin{align}例題 3^2*3^3\end{align}$$



$$\begin{align}3^2*3^3\end{align}$$
$$\begin{align}=3^{2+3}\end{align}$$
$$\begin{align}=3^5\end{align}$$
$$\begin{align}=243\end{align}$$



$$\begin{align}(2) a^m/a^n=a^{m-n}の式\end{align}$$
$$\begin{align}例題 7^6*7^4\end{align}$$



$$\begin{align}7^6*7^4\end{align}$$
$$\begin{align}=7^{6-4}\end{align}$$
$$\begin{align}=7^2\end{align}$$
$$\begin{align}=49\end{align}$$



$$\begin{align}(3)(a^m)^n=a^mnの式\end{align}$$
$$\begin{align}例題 (6^2)^2 \end{align}$$



$$\begin{align}(6^2)^2\end{align}$$
$$\begin{align}=6^{2*2}\end{align}$$
$$\begin{align}=6^4\end{align}$$
$$\begin{align}=1296\end{align}$$



$$\begin{align}(4)(ab)^n=a^n*b^nの式\end{align}$$
$$\begin{align}例題 (14)^3\end{align}$$



$$\begin{align}(14)^3\end{align}$$
$$\begin{align}=(7*2)^3\end{align}$$
$$\begin{align}=7^3+2^3\end{align}$$
$$\begin{align}=343+8\end{align}$$
$$\begin{align}=351\end{align}$$



$$\begin{align}(5)(\frac{a}{b})^n=\frac{a^n}{b^n}の式\end{align}$$
$$\begin{align}例題 (\frac{3}{2})^3\end{align}$$



$$\begin{align}(\frac{3}{2})^3\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{3^3}{2^3}\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{27}{8}\end{align}$$

 

以上のように指数がついた数を計算する際には、指数同士を足したり引いたりすることでまとめるまたはカッコの中に含まれる数にそれぞれ指数を分配することができます。

 

負の指数法則

高校分野の指数法則では基本ルールに加えて指数が負の数で表される数も出てきます。

負の数の指数法則は次のように表されます。

$$\begin{align}a^{-n}=\frac{1}{a^n}\end{align}$$

 

具体的な数を例に取ると、

$$\begin{align}a^{-3}=\frac{1}{a^3}といった具合です。\end{align}$$

このような式になるのは、例えば指数法則で表した場合

$$\begin{align}a^{-3}=a^{2-5}=a^2/a^5\end{align}$$

というふうに表されますが

$$\begin{align}このa^2/a^5をもとに分数で考えた場合、\end{align}$$
$$\begin{align}a^2/a^5\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{a^2}{a^5}\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{a*a}{a*a*a*a*a}\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{1}{a^3}\end{align}$$

と表されるためです。

$$\begin{align}このことからaの-n上の数…(a^{-n})については、\end{align}$$
$$\begin{align}その数のn乗分の1…(\frac{1}{a^n})と表すことができます。\end{align}$$



$$\begin{align}ちなみに上のような考え方でa^0はどのように表されるでしょうか。\end{align}$$
$$\begin{align}a^0を先程と同様に適当な数をとってa^{2-2}としましょう。\end{align}$$

この場合、指数法則の基本ルールに則って別の形で表すと

$$\begin{align}a^0\end{align}$$
$$\begin{align}=a^{2-2}\end{align}$$
$$\begin{align}=a^2/a^2\end{align}$$

と表されますね。

 

これを分数の形に直して

$$\begin{align}a^2/a^2\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{a^2}{a^2}\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{a*a}{a*a}\end{align}$$

分母・分子でそれぞれ約分して

$$\begin{align}=\frac{1}{1}\end{align}$$



$$\begin{align}よってa^0=1\end{align}$$

0乗の数はこのように1として扱われます0乗だからといって“0”出ない点に注意してください

 

例題

$$\begin{align}(1)3^{-2}\end{align}$$
$$\begin{align}(2)7^3/7^4\end{align}$$
$$\begin{align}(3)(93^3)^{4-7+3}\end{align}$$
$$\begin{align}(4)(2^{-2}*3)^{-2}\end{align}$$



[解答]

$$\begin{align}(1)3^{-2}\end{align}$$
$$\begin{align}3^{-2}\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{1}{3^2}\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{1}{9}\end{align}$$



$$\begin{align}(2)7^3/7^4\end{align}$$
$$\begin{align}7^3/7^4\end{align}$$
$$\begin{align}=7^{3-4}\end{align}$$
$$\begin{align}=7^{-1}\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{1}{7}\end{align}$$



$$\begin{align}(3)(93^3)^{4-7+3}\end{align}$$
$$\begin{align} (93^3)^{4-7+3}\end{align}$$
$$\begin{align}=(93^3)^{0}\end{align}$$
$$\begin{align}=1\end{align}$$



$$\begin{align}(4)(2^{-2}*3)^{-2}\end{align}$$
$$\begin{align}(2^{-2}*3)^{-2}\end{align}$$
$$\begin{align}=(2^{-2})^{-2}*3^{-2}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^{-2*(-2)}*3^{-2}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^{4}*3^{-2}\end{align}$$
$$\begin{align}=16*\frac{1}{3^2}\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{16}{9}\end{align}$$



分数の指数とルートの数

正の整数や負の数で表された指数の他に、指数部分が分数で表される数があります。

これはnを正の整数、a>0とするときに成り立つもので、

$$\begin{align}\sqrt[n]{a}でaのn乗根(n乗するとaのなる数)を表します。\end{align}$$

 

ルートの数に指数がついた場合、次のような関係式に表されます。

$$\begin{align}\sqrt[n]{a}^{m}=a^{\frac{n}{m}}\end{align}$$

そのことからより簡単な以下の3つの形に表し直せます。

$$\begin{align}(1)(\sqrt[n]{a})^n\end{align}$$
$$\begin{align}(2)\sqrt[n]{a^n}\end{align}$$
$$\begin{align}(3)\sqrt[n]{a}=a^{\frac{1}{n}}\end{align}$$

 

このことから実は今まで見てきた普通の整数も、全て分数を使った指数で表すことができるのです。

$$\begin{align}2=2^1=2^{\frac{1}{1}}\end{align}$$

その他の法則はこれまでに使った指数法則の基本ルールと全く同じです。

それでは分数を用いた指数についても、具体的な数を用いてみてみましょう。

 

$$\begin{align}(1)(\sqrt[n]{a})^nの場合\end{align}$$
$$\begin{align}aを2、乗数nを3とします。\end{align}$$
$$\begin{align}(\sqrt[3]{2})^3\end{align}$$
$$\begin{align}=2^{\frac{3}{3}}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^1\end{align}$$



$$\begin{align}(2) \sqrt[n]{a^n}の場合\end{align}$$
$$\begin{align}おなじくaを2、乗数nを3とします。\end{align}$$
$$\begin{align}\sqrt[3]{2^3}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^{\frac{3}{3}}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^1\end{align}$$



$$\begin{align}(3)\sqrt[n]{a}=a^{\frac{1}{n}}\end{align}$$
$$\begin{align}aを2、乗数nを3とします。\end{align}$$
$$\begin{align}\sqrt[3]{2}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^{\frac{1}{3}}\end{align}$$

以上のように変形して計算を進めていきます。それでは例題をといてみましょう。

 

例題

以下の式を最も簡単な整数に直せ。

$$\begin{align}(1) \sqrt[3]{9}*\sqrt[3]{27}\end{align}$$
$$\begin{align}(2) \sqrt[3]{4}*\sqrt{8}/\sqrt[6]{32}\end{align}$$
$$\begin{align}(3)\sqrt[4]{10}/\sqrt{10}*\sqrt[4]{20}\end{align}$$



[解説]

$$\begin{align}(1)\sqrt[3]{9}*\sqrt[3]{27}\end{align}$$
$$\begin{align}=\sqrt[3]{3^2}*\sqrt[3]{3^3}\end{align}$$
$$\begin{align}=3^{\frac{2}{3}}*3^{\frac{3}{3}}\end{align}$$
$$\begin{align}=3^{\frac{2}{3}}\end{align}$$



$$\begin{align}(2)\sqrt[3]{4}*\sqrt{8}/\sqrt[6]{128}\end{align}$$
$$\begin{align}=\sqrt[3]{2^2}*\sqrt{2^3}/\sqrt[6]{2^7}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^{\frac{2}{3}}*2^{\frac{3}{2}}/2^{\frac{7}{6}}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^{\frac{4}{6}+\frac{9}{6}-\frac{7}{6}}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^{\frac{6}{6}}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^1\end{align}$$
$$\begin{align}=2\end{align}$$



$$\begin{align}(3)\sqrt[4]{10}/\sqrt{10}*\sqrt[4]{20}\end{align}$$
$$\begin{align}=(2*5)^{\frac{1}{4}}/(2*5)^{\frac{1}{2}}*(2^2*5)^{\frac{1}{4}}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^{\frac{1}{4}-\frac{1}{2}+\frac{2}{4}}*5^{\frac{1}{4}-\frac{1}{2}+\frac{1}{4}}\end{align}$$
$$\begin{align}=2^{\frac{1}{4}}*5^0\end{align}$$
$$\begin{align}=2^{\frac{1}{4}}\end{align}$$



まとめ

ここまで指数法則の基本ルールと負の数や分数の場合の指数について解説してきました。指数関数は後の対数関数でも扱うことになり、これ単体で終わる範囲ではありません。様々な問題を解くためにも、しっかりと復習し活用できるようにしておきましょう。

この記事の執筆者
スタモ編集部
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