2019年02月04日更新
【等差数列】基礎から学んで3つの公式を使いこなそう!
等差数列は数列の基礎、土台です。数列は大学入試において頻出テーマなので、等差数列が苦手であっては大学合格は厳しいと言っても過言ではないでしょう。本記事では等差数列の3つの公式について分かりやすく解説していきます。

等差数列って?

まずは等差数列がどういうものか、簡単な例で説明していきます。

最初の「1」から数字が等間隔に「5つ」並んでいますね。

数字どうしは「4」ずつ一定の差で離れています。

そして、最後は「17」で数字が終わっています。


この数列を言葉で表すと

『初項1、公差4、項数5、末項17の等差数列』

です。


初項=最初の数字

公差=一定の差

項数=数列を構成する数字

末項=最後の数字


上記の言葉は数列がどんな等差数列かを決める要素なので、しっかり覚えておきましょう。


等差数列の最大の特徴は、隣り合う項の間隔(差)はどんな項数を増やしても一定であるということです。

等差数列で使う3つの基本公式

等差数列で使う公式は次の3つです。


①一般項

②等差中項

③和


どれも重要なので、1つ1つ公式の成り立ちを確認していきましょう。

公式①等差数列の一般項

高校数学で扱う等差数列は、次の数列のように初項から第n項まで続く等差数列であることがほとんどです。

上記数列では、

初項1に1(公差)を1回加えると第2項。

初項1に1を2回加えると第3項。

初項1に1を(n-1)回加えると第n項になりますね。


この数列において、第n項は以下の式で表せます。

$$\begin{align}第n項をa_nとすると\end{align}$$
$$\begin{align}\bf a_n=1+ (n-1)\cdot 1\end{align}$$

また、nは項数にあたる文字なので、nに具体的な数字を代入すれば代入した数字の項が求められます。

$$\begin{align}第1項:a_1=1+(1-1)\cdot 1 =1\end{align}$$
$$\begin{align}第2項:a_2=1+(2-1)\cdot 1=2\end{align}$$
$$\begin{align}第3項:a_3=1+(3-1)\cdot 1=3\end{align}$$

では、この等差数列の仕組みを一般化して考えてみましょう。


初項a、公差dの等差数列の各項は次のように書けます。

$$\begin{align}a_1=a , a_2=a+d , a_3=a+2d,... \end{align}$$

そして、第n項=一般項は

$$\begin{align} a_n=a+(n-1)d\end{align}$$

と表せます。

公式②等差中項

ここでは平均型の等差中項について一般化して考えてみましょう。


初項a、公差dの数列において、第n項と隣り合う項の式は先ほどの一般項から次のように書けます。

$$\begin{align}a_{n-1}=a+(n-2)d …①\end{align}$$
$$\begin{align}a_n=a+(n-1)d …②\end{align}$$
$$\begin{align}a_{n+1}=a+n\cdot d …③\end{align}$$

ここで、①と③を足し合わせてみましょう。

$$\begin{align}a_{n-1}+a_{n+1}\end{align}$$
$$\begin{align}=a+(n-2)d+a+n\cdot d\end{align}$$
$$\begin{align}=2a+2n\cdot d-2d\end{align}$$
$$\begin{align}=2\left\{a+\left(n-1\right)d\right\}\end{align}$$

②を用いて整理すると、

$$\begin{align}a_{n-1}+a_{n+1}=2a_n\end{align}$$

となります。

公式③等差数列の和

上記の公式を見たとき、なぜ和なのに2で割っているか疑問に思いますよね。


次の数列を例に公式の成り立ちを考えていきましょう。

$$\begin{align}\bf [3,7,11,15,19,23,27]\end{align}$$

初項3、公差4、項数7の数列です。

この数列の和はSとおくと

$$\begin{align}S=3+7+11+15+19+23+27=105\end{align}$$

となります。

ここで項の並びを逆にしてもとの数列と足し合わてみたいと思います。

全ての項の数が初項と末項の和と同じになる数列2Sができました。

数列2Sの和を2で割れば、S=105と一致しますね。


ある等差数列の項と逆順にした数列の項をそれぞれ足してできた数列の項は全てもとの数列の初項と末項の和になるという性質を利用して和を出すために、2で割る必要があったということです。


ここまでの流れが分れば、等差数列の和の公式について理解が深まったと思います。


公式の具体的な説明は以下のとおりです。

等差数列の問題を解いてみよう

では、実際に等差数列の基本問題をいくつか解いてみましょう。


本記事で説明した内容の理解度チェックにもなるので、最初は何もみずにチャレンジしてみてください!

等差数列の一般項を求める問題

次の数列の一般項と第30項を求めてください。

$$\begin{align}\bf (1)2,6,10,14,18,…\end{align}$$
$$\begin{align}\bf (2)31,22,13,4,-5,…\end{align}$$

【解答(1)】

初項2、公差4の等差数列なので、一般項は

$$\begin{align}a_n=a_1+(n-1)d\end{align}$$
$$\begin{align}=2+(n-1)\cdot 4\end{align}$$
$$\begin{align}=4n-2\end{align}$$

また、第30項は一般項のnに30を代入すれば分かるので

$$\begin{align}a_{30}=4\cdot 30-2=120-2=118\end{align}$$

【解答2】

初項31、公差-9の等差数列なので、一般項は

$$\begin{align}a_n=a_1+(n-1)d\end{align}$$
$$\begin{align}=31+(n-1)\cdot (-9)\end{align}$$
$$\begin{align}=-9n+31+9\end{align}$$
$$\begin{align}=-9n+40\end{align}$$

また、第30項は一般項のnに30を代入すれば分かるので

$$\begin{align}a_{30}=-9\cdot30 +40\end{align}$$
$$\begin{align}=-270+40\end{align}$$
$$\begin{align}=-230\end{align}$$

等差数列の和の最大値を求める問題

初項51、公差-3の等差数列の初項から第n項までを和をSnとします。

Snが最大となるときのnと、そのときのSnの値を求めてください。

【解答】

まず、数列の一般項を求めます。

初項51、公差-3より、一般項は

$$\begin{align}a_n=a_1+(n-1)d\end{align}$$
$$\begin{align}=51+(n-1)\cdot (-3)\end{align}$$
$$\begin{align}=-3n+54 …☆\end{align}$$

この式から、一般項にn=1,2,3,…と代入していくと何番目かの項で負になることがわかりますね。


Snが最大になるのは、項が負になる手前、つまりは正か0になる最後の項までを加えた時です。


正か0になる最後の項は☆を用いた次の式で求められます。

$$\begin{align}-3n+54≧0\end{align}$$
$$\begin{align}-3n≧-54\end{align}$$
$$\begin{align}∴n≦18\end{align}$$

これより、初項から第18項までの和がSnの最大値になることがわかりました。

$$\begin{align}a_{18}=-3\cdot 18+54=0\end{align}$$

Snの最大値は初項51、末項0、項数18の数列の和と等しいので

$$\begin{align}S_{n}=\frac{n(a_1+l)}{2}\end{align}$$
$$\begin{align}=\frac{18(51-0)}{2}\end{align}$$
$$\begin{align}=459\end{align}$$

よって、Snが最大となるときのnは18、値は459です。

まとめ

本記事で扱った問題は、大学入試で出題される数列の問題のほんの一部でしかありません。


等差数列は数列を攻略するための第一歩に過ぎないので、しっかりマスターして土台を築いてくださいね。

この記事の執筆者
スタモ編集部
最高の学習をもっと身近に、どこでも。スタモ編集部は、大学受験や日々の勉強に役立つ記事を発信しています。予備校講師や塾講師の経験のある東大、京大、早慶の卒業者メンバーが中心に、どこよりも詳しく、どこよりも丁寧な内容をお届けいたします。
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