2019年01月30日更新
球の表面積の公式の覚え方・使い方を教えます!
受験生が苦手になりがちな空間図形の中でも、球の表面積・体積などの公式は他の公式よりもやや複雑ですよね?そこで、本記事では球の表面積の公式の覚え方に加え、実際にどのように使うのかを紹介していきます。また、体積の公式についても触れていこうと思うので、是非目を通してください!

球の表面積の公式の覚え方と使い方

球の表面積の公式とは?

下図のように球の表面積の公式は\(4\pi r^2\)と表すことができます。

まずは、この公式をしっかりと覚えることが大切です。円の面積の公式である\(\pi r^2\)と混同しないように気を付けましょう。

球の表面積の覚え方

球の表面積の覚え方は「球の表面積に心(4)配(π)あるある(r×r)」と語呂合わせで覚えることができます。

また、球の体積の公式は\(\frac{4}{3}\pi r^{2}\)と表すことができますが、_(r\)を2乗すればよいか3乗するか迷ったことはないでしょうか?そんな時は㎠と㎤をイメージしましょう。

㎠は面積を表す単位ですね、これは㎝が2乗されていることを意味しています。

つまり、表面積は「面積」なので「2乗」するのです。これと同じく体積も単位が㎤なので、3乗するという理論です。

この考え方は、高校等でもっと高度な数学を理解するときに重要になるので、余裕がある人は覚えておいて損はないはずです。

球の表面積の公式を用いる例題

例題1:半径5㎝の球の表面積を求めよ。

解答:公式に数字を当てはめて\(4\pi×5×5=100\pi\)よって\(100\pi㎠\)

例題2:表面積が36π㎠の球の半径を求めよ。

解答:半径をrとして公式に数字を当てはめると$$4\pi r^{2}=36\pi$$両辺を\(4\pi\)で割ると$$r^{2}=9$$$$r=\pm3$$rは長さなので0より小さくなることはないので、\(r=3\)、つまり半径は\(3㎝\)

球の表面積の証明方法(高校生向け)

球の体積の証明

今回紹介する球の表面積の証明には、球の体積の公式を用いるため、先に球の体積の公式を証明します。

下の図のような半円を軸を中心に回転させると、球ができますが、この球を半径\(h\)の円が大量に積み重なったものだと考えます。\(h=\sqrt{r^{2}-x^{2}}\)と表せ、半径\(h\)の円の面積において\(x\)を\(‐r\)から\(r\)まで積分すれば球の体積が求まります。

$$\int_{-r}^{r} (\sqrt{r^2-x^2})^2dx$$$$=2\pi\int_{0}^{r} (r^2-x^2)dx$$$$=2\pi(r^3-\frac{r^3}{3})=\frac{4\pi r^3}{3}$$

球の表面積

半径\(t\)の球の表面積を\(S(t)\)とする。半径\(r\)の球を「薄い球状の膜」(シャボン玉のようなもの)を集めたものと考える。

下の図は球の断面であり、原点からの距離が\(t\)以上\(t+Δt\)以下の部分を考えたとき、\(Δt\)が十分小さいとき、この膜の体積は(表面積)×(厚さ)=\(S(t)Δt\)となる。

この膜を\(t=0\)から\(t=r\)まで集めたものが半径\(r\)の球であり、その体積は\(\frac{4}{3}\pi r^{2}\)

\(\int_{0}^{r} S(t)dt=\frac{4}{3}\pi r^{2}\)

両辺を\(r\)について微分すると\(S(r)\)=\(4\pi r^{2}\)、S(r)は半径\(r\)の球の表面積なので、\(4\pi r^{2}\)は球の表面積を一般化できたことになります。

よく出るひっかけ問題、半球の表面積について!

半球の表面積の求め方

下の図のような半径\r\)の半球の表面積を考えてみましょう。

半球の表面積を求める際に気を付けなければならないことは、底面の円(図の色を付けた部分)の面積も考慮しなければならいということです。具体的な解答例を書いていきましょう。

側面の面積=\(4\pi r^{2}\times\frac{1}{2}=2\pi r^{2}\)(㎠)

底面の円の面積=\(\pi r^{2}\)(㎠)

半球の表面積=側面の表面積+底面の円の面積=\(3\pi r^{2}\)(㎠)

また、この\(3\pi r^{2}\)を覚えておくと、半球の表面積を瞬時に求めることができますが、公式として覚えるのではなく、解き方を覚えておきましょう。

半球の表面積の例題を解いてみよう!

例題:半径4㎝の半球の表面積を求めよ。

解答:側面積=\(4\pi \times3^{2}\times\frac{1}{2}=18\pi\)

底面の円の面積=\(\pi\times 3^{2}=9\pi\)

半球の表面積=側面積+底面積=\(27\pi\)㎠

例題:表面積が\(36\pi\)㎠の半球の半径を求めよ。

解答:半径を\(r\)とすると、側面積=\(4\pi r^{2}\times\frac{1}{2}\)、底面積=\(\pi r^{2}\)

すると、半球の表面積=\(3\pi r^{2}=36\pi\)

$$r^{2}=12r=\pm2\sqrt{3}$$rは長さなので、0より大きいので半径は\(2\sqrt{3}\)㎝

[おまけ]体積を求める例題に挑戦!

先ほど少し記述したので、球の体積も求めてみましょう。

体積を求める例題

例題:半径6㎝の球の体積を求めよ。

解答:\(\frac{4}{3}\pi\times 6^{3}=288\pi\)よって、球の体積は\(288\pi\)㎤

このように、球の体積も公式に数字を当てはめるだけで求めることができます。

また、半球の体積は表面積とは違い、単純に2で割るだけでOKです!

実践問題に挑戦!

実際にテストに出題される問題は、球の表面積・体積をただ求める問題ではなく、他の立体図形と絡んで出題されています。

なので、最後に良く出題される他の立体図形との複合問題を紹介していきます。

球が円柱に内接している場合

下図のように円柱に球が内接しており、rは球の半径である。球の表面積が\(36\pi\)㎠であるときのrを求め、球の体積を求めよ。また、この時の円柱の表面積と体積を求めよ。

解答$$4\pi r^{2}=36$$$$r^{2}=9$$$$r=\pm 3$$は0より大きので、r=3

すると球の体積は、$$\frac{4}{3}\pi\times 3^{3}=36\pi$$よって、球の体積は\(36\pi\)㎤

ここから、円柱のついて考えていく。

半径3の球が内接しているので、円柱の底面の円の半径は3㎝、円柱の高さは6㎝である。

円柱の側面積は、(底面の円の周の長さ)×(円柱の高さ)で求めることができるので\((2\pi\times 3)\times 6=36\pi\)また、上部と底部に半径3の円が2つあることから、円柱の表面積は$$(36\pi+(\pi\times 3^{2})\times 2=54\pi$$よって、円柱の表面積は\(54\pi\)㎠

円柱の体積は、(底面積)×(高さ)なので$$\pi\times 3^{2})\times 6=54\pi$$よって、円柱の体積は\(54\pi\)㎤

回転体問題

下図のような扇形(中心角は90°)を軸を中心に回転させた立体の表面積を求めよ。

一見複雑に見えますが、この問題でできる立体は半径3㎝の半球なので、先述した解き方で解答できます。

また、軸に接している図形が半円なら球、三角形なら円錐ができます。

解答:半球の側面積=\(4\pi\times 3^{2}\times\frac{1}{2}=18\pi\)

半球の底面積=\(\pi\times 3^{2}=9\pi\)

半球の表面積=\(18\pi+9\pi=27\pi\)(㎠)

最後に

公式を覚えるのは大変ですが、一回覚えてしまえば非常に便利なので絶対に覚えましょう!

これからも勉強、頑張ってください!

この記事の執筆者
スタモ編集部
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