2019年01月25日更新
would=willの過去形だけじゃない!気を付けたいwouldの使い方まとめ
wouldを単なるwillの過去形と考えてはいませんか?実はそれ、大きな間違いなのです。wouldは過去のことを表すだけでなく、様々な使い方があるのです。この機に使い方を一気に覚えましょう!

wouldの使い方その① willの過去形

まずは基本的な使い方、willの過去形です。

 

こちらは単に時制を一致させる目的です。

 

例えば、「彼女は買い物に行くつもりだと言った」という文。

 

これは、直接話法(発言者の発言を引用する)を使うか、間接話法(that節)を使うかによって時制の表現が変わってきます。

 

直接話法の場合、発言者の発言はそのまま引用されるため、過去のことであっても「その当時の時制」でよいのです。

 

She said, “I will go shopping.”

 

しかし間接話法の場合、発言者の発言はthat節で表されます。


that節内の主語は語り手から見た人称、時制は現在から見た時制となります。


よって、この場合that節内の主語はshe, 時制は主節のsaidに合わせて過去形とします。

 

She said that she would go shopping.

 

ただし、このthatは省略されることもあります。

 

She said she would go shopping.


これでも全く同じ意味です。

willが表す意味

willの過去形としてのwouldについて理解するためには、willの表す意味をおさえておくことが大切です。


willは、


・単純未来

・その場で急にする気になったこと

・意志未来


について表すことができます。

①単純未来

単純未来は、「意志とは無関係に成り行き上そうなること」を表します。


例えば、「私は来月30歳になる」という文があったとします。


「来月30歳になる」ことは、意志によってそうなったりならなかったりするものではありません。


よって、これは


I will be thirty next month.


とwillを使って表します。


この用法では、willをwouldと過去形にすることはあまりありません。

②その場で急にする気になったこと

「willとbe going toは違うから、使い分けが必要」と聞いたことはないでしょうか?


willとbe going toの違いが最も顕著に出るのがこの用法です。


例えば、レストランに行った時に


I will order this.


と言う場合と


I am going to order this.


と言う場合では、表す意味が異なってきます。


どちらも「これを注文しようと思う」という意味ですが、


willを使った場合、それは「今ここで思いついて決めたこと」、


be going toを使った場合は「前々から決めていたこと」です。


レストランに入ってメニューを見てから決めたのか、レストランに入る前から「あれが食べたいな」と思って決めていたのかの違いです。


この用法でも、willをwouldと過去形にすることはあまりありません。

③意志未来

willには「~するつもりだ」という主語による意志を表す用法があります。


I will do my best. (私はベストを尽くすつもりだ)


のように使います。


このwillですが、won'tと否定形にすると「どうしても~しようとしない」という拒絶を表します。


例えば、


He won't go to the park.


は「彼はどうしてもその公園に行こうとしない」です。


これを過去形にすると、


He wouldn't go to the park when he was a child. (彼は子供の頃、どうしてもその公園に行こうとしなかった)


となります。


この用法では、意志のwillの過去形としてwouldを使うことがよくあります。


更に、wouldn'tと否定形になった場合、「過去の拒絶」を表します。


文中でwouldn'tが出てきて、かつ単純に過去の文であった場合、「主語による過去の拒絶」を表すことがあるので注意しましょう。

wouldの使い方その②

wouldの用法で代表的なものが仮定法です。

 

仮定法とは、「現実にはありえないこと/事実と異なること」について仮定するものです。

 

仮定したい箇所の時制を一つ前にし、助動詞を使って表します。

 

仮定法で使う助動詞は、would/could/mightの3つです。

 

現在について仮定:過去形とwould/could/might→仮定法過去

過去について仮定:過去完了とwould have過去分詞/could have過去分詞/might have過去分詞→仮定法過去完了

 

仮定したい部分には過去形もしくは過去完了、その仮定によって生じる結果の部分にwould/could/mightを使います。

 

~だろう:would

~できる:could

~かもしれない:might

 

主に使うのはwouldとcouldで、mightはあまり多くは使われません。

 

「もし僕が君なら、彼女に電話するだろう」という文があったとします。

 

僕は君ではないことは明らかなので、これは仮定法を使って表します。

 

明確に過去のことである要素はないため、現在についての仮定である仮定法過去の文ということになります。

 

仮定したい部分は「もし僕が君なら」で、その仮定によって生じる結果は「彼女に電話するだろう」です。

 

今は「~だろう」なのでwouldを使います。

 

If I were you, I would call her.

 

仮定法では、be動詞はwereに統一するので、IやHe/Sheであってもbe動詞はwereになります。

 


同じような内容で、「もし僕が君だったら、彼女に電話しただろう」という文ではどうでしょうか。

 

こちらは「だったら」「しただろう」と過去のことであることがはっきりしているので、仮定法過去完了を使います。

 

If I had been you, I would have called her.


wereであった箇所に過去完了を使い、had beenとします。


wouldを使っていた箇所はwould have calledと助動詞+完了形を使います。


仮定法過去と仮定法過去完了どちらにもwouldは使われます。

wouldの使い方その③ 弱い推量を表すwould

wouldが出てきたら必ず過去の文、というわけではありません。

 

wouldはwillに対してより丁寧で弱い推量として使うことがあります。

 

同じく、willも必ずしも未来のこととは限らず、単に推量を表すものとして使うことがあります。

 

Ken will be busy now. (ケンは今忙しいだろう) などがその例です。

 

willとnowが同時に使われていて変な感じがするかもしれませんが、このwillは単に「~だろう」という推量を表しており、未来のことは表さないので間違いではありません。

 

willを使った推量は、何となく背景を知った上での推量です。

 

例えば仕事がたくさんある、家事をしているなどを知った上で「忙しいだろう」と推量しています。

 

よって、ある程度自信のある推量です。

 

このwillをwouldに変えると、Ken would be busy now. となります。

 

日本語訳は同じですが、wouldはwillよりも弱い推量を表します。

 

willと違って、特に背景は知らないけれどもおそらくそう、というあまり自信のない推量です。


wouldを使った文で、明確に過去のことであると断定できない場合、この弱い推量であることを疑いましょう。


実際に長文などで目にするwouldはこの用法がかなり多いと思われます。


このことからも、wouldは単に過去を表すものではないことがわかりますね。

wouldの使い方その④ 習慣

willは主にoftenやsometimesを伴って「よく~する」という習慣・繰り返される動作について表すことがあります。

 

例えば、「祖父は私とよくキャッチボールをする」は

 

My grandfather will often play catch with me.

 

です。このwillをwouldにすると、「よく~したものだ」という過去の習慣・繰り返される動作について表すことができます。

 

My grandfather would often play catch with me.


willをwouldに変えたことで、「祖父は私とよくキャッチボールをしたものだ」という過去の文になりました。


willの過去形としての使い方の1つでもありますが、oftenやsometimesを伴うという点がwill一語の場合と区別しやすい点です。


実際の用例としてはsometimesよりもoftenの方がよく使われるので、


would oftenという文字列を見たら「過去の習慣・繰り返される動作」であると考えてしまってよいところです。


この「過去の習慣」ですが、used toを使って書き換えも可能です。


My grandfather used to play catch with me.


こちらも「祖父は私とよくキャッチボールをしたものだ」という意味になります。


ただ、used toはあくまで過去のことであり、willのように現在のことについては使えないという点は注意が必要です。

wouldの使い方その⑤ 丁寧な依頼

Will you~?/Would you~? と疑問形にすることで、「~してくれませんか」という依頼を表すことがあります。

 

この場合、Will you~?よりもWould you~?の方が丁寧な表現であり、日本語に訳すと「~して頂けませんか」というニュアンスになります。

 

Will you open the door? (ドアを開けてくれませんか?)

 

よりも

 

Would you open the door? (ドアを開けて頂けませんか?)

 

の方が丁寧な表現です。

 

この依頼を表すWould you~?ですが、動名詞を使った慣用的な言い回しがあります。

 

Would you mind ~ing? で「~して頂けませんか」というかなり丁寧な依頼となります。

 

mindは「嫌がる、気にする」なので、直訳すると「~するのは嫌ですか」、転じて「~して頂けませんか」となります。

 

上記の例文をWould you mind~?で表すと、

 

Would you mind opening the door? (ドアを開けて頂けませんか?) です。

 

目上の人やお客さんに対してはこのようなかなり丁寧な表現を使うことがあります。

 

また、Would you mind 所有格 ~ing?と、動名詞の直前に所有格を置くと、

 

「〇〇が~してもよろしいでしょうか?」

 

という丁寧に許可を求める表現になります。

 

こちらは直訳すると「〇〇が~するのは嫌ですか」、転じて「~してもよろしいでしょうか」となります。

 

置く所有格としては、一番多く見られるのはmyです。

 

例えば、

 

Would you mind my smoking here? (ここで煙草を吸ってもよろしいでしょうか?)


は、直訳すると「私がここで煙草を吸うのは嫌ですか?」、転じて「ここで煙草を吸ってもよろしいでしょうか?」になります。



また、この丁寧な依頼や許可を求めるWould~?ですが、仮定法のifを使った表現もあります。


例えば、


Would it be rude if I opened the present now?


は、直訳すると「もし今プレゼントを開けたら失礼でしょうか?」、転じて「今プレゼントを開けてもよろしいでしょうか?」となります。


更に、


Would you mind if I smoked here?


は、上記の動名詞を使った表現と似ていますが、こちらは動名詞の代わりに仮定法を使っているだけで、意味としては同じです。


Would~?という疑問文を見たら、まず丁寧な依頼の表現ではないかと疑ってみてしまってよいでしょう。

wouldの使い方その⑥ would like toとwould rather

wouldを使った慣用表現で、would like toとwould ratherは割と頻繁に目にするものではないでしょうか。


wouldの使い方でも比較的簡単なこの2つですが、復習の意味でも再度確認しておきましょう。


特にwould ratherはthanを伴う時と伴わない時があるので、意外な落とし穴でもあります。

①would like to

would like to+動詞の原形は、「~したいと思うのですが」という丁寧な希望や申し出を表します。


want to+動詞の原形よりも丁寧、あるいは控えめな表現です。


I want to send you a letter. (あなたに手紙を送りたい。)


よりも、


I'd like to send you a letter. (あなたに手紙を送りたいと思うのですが。)


の方が丁寧な表現です。


このI'd like to~はI would like to~の短縮形で、こちらの方がよく使われます。


また、Would you like~?と疑問文にすると、「~はいかがですか」という意味になります。


こちらは直訳すると「~したいですか?」なので、転じて「~はいかがですか」という勧誘になるのです。


例えば、


Would you like some tea?


は「お茶はいかがですか」という意味になります。


wouldは丁寧な表現でもよく使われるんですね。

②would rather

would ratherは、


would rather+動詞の原形なのかwould rather+thanなのかで意味が変わります。



would rather+動詞の原形は、「(むしろ)~したい」という意味です。


I'd rather stay home.


は、「私は家にいたい」という意味になります。


これにthanをつけると、「than以降するよりは~したい」という比較を表します。


I'd rather stay home than go out.


これは、「外に出るよりは家にいたい」という意味です。


どちらの場合でも、wouldを使って表される部分で「したいこと」を表します。

wouldの使い方要点まとめ


・willの過去形のwouldは否定形で「過去の拒絶」を表す

・仮定法は仮定法過去でも仮定法過去完了でもwouldを使う

・willよりも弱い推量を表す

・過去の習慣を表す

・丁寧な依頼を表す

・I'd like to~で「~したい」、I'd rather~than...で「…するよりは~したい」

この記事の執筆者
元家庭教師、塾講師。なるべく難しい言葉を使わず、無駄を省いたシンプルな解説で初学者や不得意な人にも優しい記事を目指しています。
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